フィッシングとは - 概要、仕組み、安全対策
1日30億通以上のフィッシングメールが送信されており、世界で最も頻発するサイバー攻撃
ハッキング技術的な欠陥ではなく、人間の心理的な脆弱性やミスに依存
パスワード、クレジットカード情報、個人の機密データを窃取
フィッシングとは
フィッシングとは、犯罪者が信頼できる組織を装い、被害者に機密情報の開示や悪質ソフトウェアのインストールを促すサイバー攻撃の一種です。フィッシングは技術的なハッキングとは異なり、人間の心理的特性(見慣れたロゴ、緊急を装った要求、権威ある口調のメッセージを信頼する心理)を悪用します。
フィッシングは、1990年代に銀行機関を模倣したスパムメールとして登場したのが始まりでした。その後、より洗練された形態へと進化を遂げています:
スピアフィッシング
個人や企業を標的とし、高度にターゲティングされた攻撃。
ホエーリング
経営幹部や上級管理者を狙ったフィッシング攻撃。
スミッシング
SMSメッセージを使ったフィッシング。
ビッシング
音声通話やボイスメールを使ったフィッシング。
フィッシングは、人々が日常的に利用する技術や習慣に柔軟に適応するため、最も多様で危険なサイバー脅威の一つとなっています。
フィッシングの仕組みとは?
フィッシングは、技術的防御を迂回し、人間の行動心理に付け込みます。警戒心の強いユーザーであっても、巧妙な心理操作で騙される可能性があります。フィッシング攻撃には典型的なパターンがあります:
01
段取り
攻撃者は、ブランドのロゴ・文体・メール様式を模倣し、正当性を装ったメール・テキスト・メッセージを生成します。
02
罠
緊急性、恐怖、誘惑を駆使して被害者に心理的圧力をかけます(「アカウントが停止されます」/「今すぐ賞品を受け取ってください」)。
03
欺瞞
被害者は偽リンクをクリックしたり、悪質ファイルをダウンロードしたり、機密情報を入力するよう誘導されます。
04
捕捉
盗まれたデータが収集されるか、マルウェアがインストールされ、攻撃者はアカウントやシステムへのアクセス権を取得します。
05
被害
犯罪者はアクセス権を悪用して、個人情報の窃取、詐欺、ランサムウェアの展開、あるいは盗んだ情報の転売を行います。
フィッシングの過去の事例とは?
過去数年間で、サイバー攻撃は規模、コスト、高度化において深刻化しています。以下に代表的な事例をいくつかご紹介します:
2013 - 2025年
GoogleとFacebook
リトアニア人ハッカーが偽の請求書を用いて従業員を騙し、1億ドル以上を不正送金させた事例。従業員の業務フローや従業員教育が不十分な場合、巨大企業さえもフィッシング被害に見舞われることが浮き彫りとなりました。
2023年
MGMリゾーツ
フィッシング攻撃とソーシャルエンジニアリングを組み合わせた手口で、ホテル・カジノ事業全体で大規模なシステム障害が発生し、1億ドル以上の損害をもたらしました。この攻撃は、フィッシングが業界全体をいかに急速に妨害し、莫大な経済的損失を招きうるかを浮き彫りにしています。
2024年
KADOKAWA・ニコニコ動画
BlackSuitランサムウェア集団がフィッシング戦術でユーザーアカウントを侵害し、日本の25万4千人以上の個人情報を流出させました。この事件は、フィッシングが大規模なランサムウェアの第一手口となりうる傾向を明らかにしています。
フィッシングのリスク と被害とは?
フィッシングは単なる悪質メールではなく、深刻な被害をもたらします。攻撃されると、以下のような事態に発展する傾向があります:
データ侵害
フィッシング攻撃はデータ侵害を引き起こし、ユーザー名・医療記録・金融情報などといった機密情報を流出します。企業にとっては機密データの損失だけでなく、顧客の信頼を失うことでブランドイメージの低下といった被害も発生します。
金銭的被害
犯罪者はアカウントへのアクセス権を取得すると、クレジットカード情報の窃取、不正送金の実行、身代金の要求を行う可能性があります。企業の場合、これらの損失は法的費用、コンプライアンス違反による罰金、修復費用など、さらにコストが高額となります。
事業妨害
攻撃者がアクセス権を取得すると、ランサムウェアを拡散したり内部システムを制御するなどして、システム停止や生産性の妨害が発生する可能性があります。一部の業界では、短時間の妨害でさえ壊滅的な波及被害に発展することがあります。
個人
一般ユーザーは、フィッシングメール、テキストメッセージ、ソーシャルメディア詐欺の格好な標的です。リモートワーカーやハイブリッドワーカーも、個人端末や家庭用ネットワークを使用するためリスクが高く、たった1回の誤ったクリックで、個人の身元や世帯情報が漏洩する可能性があります。
中小企業
中小企業はセキュリティ予算や教育リソースが限られているため、フィッシング攻撃を検知・阻止できない場合が多いです。従業員1名がフィッシングリンクをクリックするだけで、企業ネットワーク全体が危険に晒されることになります。
大企業
大企業は、保有データ量と金融資産が大規模なため、攻撃者にとっての潜在的な利益は膨大で、経営幹部やIT部署を狙ったスピアフィッシングやホエールフィッシング攻撃の標的になりやすいです。
医療機関
病院や診療所の患者データは闇市場で高値で取引される上、業務中断が文字通り人命に関わるため格好の標的となっています。医療システムへのランサムウェア侵入経路としては、フィッシングメールが頻繁に利用されています。
金融機関
銀行、フィンテック企業、保険会社は、盗まれた認証情報を直接金銭化できるため絶え間ない攻撃リスクに晒されています。たった1通のフィッシングメールで、顧客口座の被害が何億円規模に達する恐れがあります。
フィッシングから 身を守るには?
まずは意識向上が第一歩ですが、堅牢なセキュリティには適切なツールの使用と習慣が不可欠です:
信頼できるウイルス対策ソフトの導入
フィッシング関連のマルウェアや悪質な添付ファイルを検知、ブロックします。
URLをダブルチェック
リンクをクリックする前にマウスのカーソルを合わせて、不審なドメインやスペルミスのあるリンク先は避けてください。
多要素認証 (MFA)を有効にする
パスワードが盗まれた場合でも、強固な防御壁となります。
ソフトウェアを最新の状態に保つ
攻撃者が悪用する可能性のある脆弱性を修正します。
緊急の要求には注意する
個人情報や金融情報を求めるメッセージは、必ず信憑性を確めてください。
従業員研修の実施
企業は定期的なトレーニングやシミュレーションを通じて、フィッシング対策への意識を強化すべきです。
Intego Antivirusがフィッシング を防止する仕組み
Integoのウイルス対策ソフトは、マルウェアをインストールしたり攻撃者がシステムを悪用しようとするような最もクリティカルな段階でフィッシングを阻止するよう設計されています。メールフィルターは、巧妙に偽装された詐欺手法を見逃す可能性がありますが、当社の保護機能は、フィッシングで利用される悪質なペイロード自体をブロックできます。
リアルタイム脅威検知
添付ファイルやダウンロードに隠されたマルウェアを特定し、阻止します。
ファイアウォール保護
攻撃者が盗んだ認証情報を悪用しようとした際に、不正アクセスを防止します。
システム監視
フィッシング被害後に発生する傾向がある異常なアクティビティを検知します。
最適化ツール
Macをスムーズに稼働しながら、常に保護された状態を維持します。
自動更新
最新の脅威インテリジェンスで、ウイルス対策ソフトを常に最新の状態に保ちます。
使いやすいインターフェース
複雑な技術操作が不要で、一般ユーザー向けに設計された保護機能です。
よくある質問
フィッシング攻撃は、パスワードやクレジットカード情報、ログイン情報などといった機密情報をユーザーから騙し取ることを目的とした、代表的なサイバーセキュリティ 脅威です。犯罪者はこの盗んだデータを用いて詐欺を働いたり、口座から不正出金したり、ダークウェブでアクセス権を販売します。また、ランサムウェアや個人情報窃盗など、より大規模なサイバーセキュリティ侵害に発展することが多いため、フィッシングに対する認識と対策が不可欠です。
SMSを利用したフィッシング(スミッシング)の被害が特に多い理由は、SMSメッセージがよりパーソナルで緊急性を感じさせるためです。人々は小さな画面で素早くテキストを確認する傾向があり、不審なリンクやスペルミスに気づきにくくなります。攻撃者はこの焦りの心理を悪用し、偽の配送通知、銀行更新情報、緊急の要求などを送りつけ、被害者に衝動的に行動させるよう仕向けます。
件名だけをチェックするのではなく、送信者アドレスにスペルミスがないか注意深く確認し、リンクにカーソルを合わせて実際のリンク先を確かめ、即時対応を迫る緊急メッセージにはくれぐれも警戒しましょう。正当な機関がメールで機密情報を要求することは非常に稀です。Intego antivirus などのセキュリティツールを使えば、メールのフィルタリングや不審なメッセージの自動判別が可能です。
いいえ。当初フィッシングはメールが利用されていましたが、現在ではSMS(スミッシング)、電話(ビッシング)、偽サイト、さらにはソーシャルメディアのダイレクトメッセージも使われています。攻撃者は被害者に到達する手段なら何でも利用しますので、メールだけでなくあらゆるプラットフォーム上で警戒を怠らないことが大切です。
代表的な警告サインには以下のようなものがあります。(1) 緊急性や脅迫的な件名、(2) 公式ウェブサイトと一致しないリンク、(3) 文法やスペルミス、(4) 個人情報や金融情報の要求。これらの危険信号のいずれかに気づいたら警戒し、返信する前にメッセージの信憑性を必ず確認しましょう。
攻撃者は、フィッシング詐欺でシステム侵入のアクセス情報を取得する傾向があります。従業員の認証情報を盗んで、メールサーバー、データベース、金融システムなどへアクセスし、そこから機密ファイルの窃取、バックドアの設置、権限取得を実行します。世界最大級のデータ侵害の多くでさえも、たった1通のフィッシングメールが発端となっているのです。
HTTPSはブラウザとウェブサイトの通信を暗号化し、転送中のデータが攻撃者に傍受・改ざんされるのを困難にします。但し、HTTPSは保護層となるものの、サイトの安全性を保証するものではありません。安全に見せかけたフィッシングサイトである可能性があります。Intego Firewall を使えば、不審な接続を監視・ブロックすることで保護を強化でき、HTTPSサイト閲覧時に悪質ファイルや不正アクセスを防止できます。
フィッシングは情報を騙し取るのに対し、ハッキングはシステムやソフトウェアの技術的欠陥を悪用することに焦点を当てています。実際には、攻撃者はフィッシング手口でハッキングすることが多く、盗んだログイン情報を使って詳細なアクセス権を取得します。どちらも深刻なサイバー脅威ですが、フィッシングはシステムの脆弱性ではなく人間の心理に付け込むため、特に危険です。
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